Jump to navigation
1 |
玄関の門の内側に咲いているヤブランが、今年も紫色の美しい花をつけた。
長い間お世話になった方が、病を経て久しぶりにお店に見えられた。
お店の路地にはその方が自分で 植えられたヤブランを眺めながら
綺麗だねと力弱く見ている.
そのヤブランを自分が移植したことすらも忘れている
時を経るという事はそういうことなのかもしれない
そういえば、ヤブランの野生種の群落を福島の郊外の
森で見たことがある。手入れもなされなくなった広葉樹林
が公園の近くまで迫り、日当たりが悪く薄暗いなかに紫色の花が異様に目立った、
おそらくそういう環境が好きなのだろう.
このはなも雪の多い会津の里山で目にすることはない
離れた場所から、花を愛でている私たちの周りで子供たちが
走り回っていたような記憶がある。あれは何年前のことだろうか
まだ子供が幼かった様な気がする。
キンレンカ(金蓮花)
夏になるとああもう少し早く鉢植えを作っておけばよかった
と思うのがこの花、先日も近所の美容院の前に大きなプランターに
植えられ見事に咲いていた。
もうだいぶ前になるがあるイタリアンレストランで
前菜のさらにこの花が飾られていた。
そこのシェフが食べられるのですよ、といわれたのが
最初の出会い、
我が家でも友人から苗を頂き食したこともある、
味はワサビやクレソンによく似ている感じがした。
別名にノウゼンハレン(凌霄葉蓮)ともいい
アメリカのベジタリアンの間では食べる薬として
重宝がられているらしい。
原産は地中海かと思っていたら、キンレンカ(金蓮花)は南米原産
だと知り驚いた。
この種の園芸花にはほどんど興味がなかったが
食べられると知り関心を寄せるようになった。
今頃になると、会津の高原にヨツバヒヨドリが
群落をなし咲き始める。荒地を好んで咲くこの花は
山肌を削り作り上げたスキー場の斜面などによく見られる.
ところはこの花の蜜を好んで集まる蝶がいることは以前にも
花日記のなかで書いたことがある。
アサギマダラといわれる蝶です。
先日、友人がこのアサギマダラの写真を送ってきた。
以前にもヨツバヒヨドリのことは書いたのですが
ヨツバヒヨドリの語源はなぞに満ちている。
一説には花を乾燥させたものがよく燃えるので火熾し材として
使われたからだという説があります。
人間が自然のなかでひっそりと暮らしていた時代
様々な知恵が生み出されたとしても不思議ではありません。
この写真を見ますと花の球塊がすでに白くなり始めています。
もう高原は秋の気配がしています。
アサギマダラが南西方向に向かい飛び立つのもまもなくのこと
遠く沖縄の離島まで旅が始まります。
*写真、oozeki
最後にこのはなを見たのは
もう十数年も前でしょうか、確か会津若松市内の山沿いのお寺の庭の池だったような気がする.
オゼコウホネは高山地帯の水辺を好んで繁殖する、
このお寺の池はおそらく地下からの湧き水の温度が低いらしく
環境が似ていたのでしょう。増えすぐて困ると
間引きされて抜かれた、オゼコウホネが池の傍らにおかれていた。
珍しい植物の好きな住職は、そのほかにもミツカシワや
様々な高山系の水辺の植物を移植しておられた。
それからはるか前に、私は尾瀬でこの花を見ている。水面に咲く、
黄色の花の蕾が異様なくらい美しく見えた。
花の名前も、花の茎が水辺に沈む「骨」に見えたから
というが、そうだとすると何と不名誉な名前なのでしょう
花の姿は、その名前とは裏腹に夏の高原の水辺に映えて
とても美しい
*追記オゼコウホネやミツカシワは、県の自然保護調査員の佐藤さんの話ですと
悲しいことにもう尾瀬では全滅に近いそうです。
梅雨が明けたのかどうか、定かでないな日が続いていますが
玄関の奥の」路地にこの時期、必ずヤマギボウシが咲いてくれる。
新潟のお客さんから数年前に鉢植えで戴いたものだ、
種が鉢からこぼれて翌年から、湿り気の多いつくばいのそばに
根を張り始めた。
お店ではあまり使わないが、会津では初夏の頃、
ウルイと呼ばれて山菜としてもよく食べられる、
味は淡白で粘りがあり、お浸しなどに向いている。
ヤマギボウシも種類がたくさんあるらしい、尾瀬で7月に
優しい花をつけるのがコバギボウシと呼ばれているもの
花の形が我が家のものよりキキョウに近い形をしている。
この花も日本からヨーロッパに渡り、改良されて様々な園芸種が生まれたと
言われています。洋の庭にも、和の庭にもよく似合います。
残念ながら花は一日花ということもありますが
茶花としてはまことに活けづらい
未熟な私にはどうも扱いが難しい
雨が上がり、晴れ間の日が続いたと思ったら
連日猛暑の日が続いている
北半球の猛暑は、作物の生育にも大きく影響しているという
この頃になると会津の里山に、ヤマユリが咲き始める
ヤマユリは古い時代から食用とされていたらしく
縄文時代は重要な食料だったらしい
私たちの店でも主に冬、ユリネを料理の食材として利用する
このユリネがヤマユリなのでしょうか、またはほかのユリなのか
いちど調べて見ようと思っている。
大正時代までヨーロッパへの重要な輸出品だった何かで読んだ事がある
いまあるユリの仲間の園芸品種はほとんどが日本のヤマユリから改良されたものだという
ただこのヤマユリは匂いがきつい、とても部屋のなかには活けられない
野にあるときはさほど気にならないのですが
部屋に持ち込んだものならにおいに閉口する
このように美しくても部屋に持ち込めない花はヤマユリのほかにもいくつかある
それにしても夏の入道雲になんとこの花が似合うことでしょう
*写真提供はヒタチのtono
梅雨の頃になると会津の城下町のいたるところで
タチアオイの花が目立ち始める.
この花は市の花にも指定され、会津松平家の葵の紋はこのタチアオイ
であると聞いたことがある。
数年前から市に花と緑の課というのが出来、
意識して植えているのでしょうが
お城の周りや空き地にずいぶん多く目立つ用のなってきた。
この前マンホールの蓋にもタチアオイがデザインされているのを
見つけた。
日本には古くから、薬用として渡来したらしく、本草綱目や様々な書物に見られる
色は赤、ピンク、白、紫、黄色など多彩、
店に活けるのは誠に難しくもちろん活けた事もない。
私が住む城の南側、の土手にもたくさん植えられている
今朝は、ヨシキリの鳴き声が梅雨の晴れ間に流れてきて
タチアオイが風に揺れていました。
梅雨の始まり頃になると。会津の庭先でよくこのキンシバイを見かける。
とはいっても、私たちには縁が薄く、お店に活けたことはほとんどない。
よく似た品種にビヨウヤナギがあるが遠目には見分けがつかないくらいよく似ている。
花の雄しべが長く金の糸のように見えるところから名前が生まれたらしい。
江戸時代の中ごろに中国から渡ってきた物だという
花は梅の形によく似ている。
先日、友人のお宅を訪問したときに玄関の
大きな甕にざっくりと投げ込まれるかの
ように活けられていた。
雨も上がり梅雨晴れの光が庭に刺し、
風にホトトギスの鳴き声が運ばれて
庭のキンシバイが濡れていた。
夏になると白い花が目立つようになるが
そのなかでも一際、私の心をひきつけるのは夏椿の花である。
花の形が椿によく似ているが、夏に開花することから「夏椿」と呼ばれている。
ここ十年で街路樹や庭木に急速に植えられるようになったと感じている。
別名サルスベリ、幹がすべすべしていると子からそう呼ばれているらしい
また、「沙羅双樹(さらそうじゅ)」と呼ばれてもいる。
その呼び名のせいかお寺の庭木によく植えられている。
雪には弱いのでしょうか、雪深い会津の奥会津ではほとんど見かけない
お釈迦(しゃか)様が亡くなったときに
近くに生えていたことで有名な「沙羅双樹」は、
全く別の熱帯樹のこと。
昔、宿泊した京都の宿で、早朝、庭にこの夏椿の花が根元に無数の花が落ちていたのが
忘れられない。気温の変化なのかその理由はわからないが
前の晩、数個しか落ちていなかったのに
翌朝には数え切れない花が落ちていた。
*写真は日立のtono様から拝領いたしました
・